【入門】スポーツ業界志望ならまず読むべき本7選
スポーツ業界入りを目指す学生の皆さん、実際に業界で働くために何か行動に移していることはありますか?球場やアリーナでバイトをしたり、スポーツ関連企業のインターンシップに参加したり、スポーツ業界の経営者のセミナーに参加している人はいるでしょうか?
上で述べたような行動は確かに業界に関する知識を身に付けるための効果的な方法ではありますが、どうしてもお金と時間が必要になってきます。
そこで時間とお金をかけずに業界の知識をたっぷり吸収できる方法が一つだけあります。それが読書です。電子機器が普及した現代では読書に時間を割く人はとても少なくなっています。しかし、たくさんの情報を整理された形でインプットしたい場合には本が最適なのです。
本コラムではスポーツビジネスの入り口に立つ大学生に向けておすすめの本を7冊ご紹介します。どの本もネットや書店で気軽に購入できるものなので、このコラムを読んで興味を持った本がありましたらぜひ実際に読んでみてください!
①「スポーツビジネス 最強の教科書」(平田竹男)
まずはスポーツビジネスの世界を俯瞰的に学べる入門書的一冊です。
この本では、まず日本より市場規模が大きい海外(アメリカ・ヨーロッパ)のプロスポーツ業界の仕組みについて解説したあと、日本のスポーツ業界の現状について各競技ごとに説明しています。
これらを踏まえ、後半ではスポーツをビジネスとして成立させるために不可欠なもの、例えばメディアや用具メーカー、スタジアムに関して基礎的な事項を抑えながら、現代のトレンドも紹介しています。
まずはスポーツビジネス全体の仕組みを理解したいと思っている学生におススメの一冊です。
②「スポーツの経済学」(小林至)
具体的なビジネス事例を知りたい方におススメです。スポーツの市場価値が拡大していく歴史を振り返りながら、NPBとMLBを経営の観点から比較したり、MLB以外のアメリカのプロスポーツの仕組みも取り上げています。
さらに大学スポーツの商業化も取り扱っている点で当事者である大学生が読む価値のある一冊となっています。
筆者の小林至さんは東大から千葉ロッテに入団、引退後は経営学の道に進みました。自身の豊富な経験を生かして書かれたこの本はスポーツ業界のことを知る入り口として申し分のない一冊となっています。
③「稼ぐがすべて Bリーグが最強のビジネスモデルである」(葦原 一正)
ここからは実際の現場での出来事を中心に書かれた本を二冊紹介します。
まずはBリーグの初代事務局長である葦原氏が書いたこの本には、2016年に開幕し、いまなお急激な成長を遂げているBリーグの立ち上げから成長までの生々しい体験談が詰まっています。
この本を読めばステークホルダーをまとめる葛藤や、新しいものを一から作っていくことの楽しさや苦労など、新しいビジネスを興す道のりが見えてくるでしょう。
④「スポーツビジネスの教科書 常識の超え方 35歳球団社長の経営メソッド」(池田 純)
この本は2011年に史上最年少でベイスターズの球団社長に就任した池田氏が、暗黒時代の中にあったベイスターズをどのように再生させたのかがわかる野球好きにおすすめの一冊です。
池田氏が社長に就任した当初、ベイスターズは24億円もの赤字を出していました。池田氏はオフィスの整備などの小さいことから改革を始めていき、トライ&エラーを繰り返しながら選手の年棒の査定方法やスタジアムとの関係性など球団の根幹の部分も変えていきました。
その結果、池田氏が社長に就任してから5年後の2016年、球団は黒字への転換に成功し、チームは初のクライマックスシリーズ出場を果たしました。この著書にはわずか5年で経営と成績の双方を劇的に改善させた「池田メソッド」が詰まっています。
⑤
スポーツビジネスというとどうしてもリーグやチームの話題を思い浮かべることが多いですが、スポーツメーカーの仕事もスポーツビジネスの一つです。ここでは日本が世界に誇るスポーツメーカー「ミズノ」のエピソードを集めた一冊を紹介します。
日本人なら知らない人はいないといっても過言ではないミズノですが、その技術力の高さゆえに世界中のアスリートから支持されています。近年では運送会社やコンビニの制服、そして自動車部品の素材などにもミズノが関わっており、皆さんがまだ知らない「新しいミズノ」の姿が描かれた一冊です。
この本を読めば、ミズノがもっと好きになるに違いない一冊です。
アメリカはプロスポーツは日本の何倍もの市場規模を持ち、常に日本の先を行っています。そのため、アメリカのスポーツビジネスの考え方や流行を学ぶことは国際的なスポーツビジネスの場で活躍するためにはもちろん、国内の業界で活躍するためにも非常に重要です。
この本にはリーグ・チームのマネジメント手法をはじめとして、チケッティングや放映権、スポンサーシップなどの話題についても事細かに書いてあります。
また抽象度の高い話だけではなく、ケーススタディーとして実際のリーグの経営戦略についても述べられています。
スポーツビジネスに対する少し変わった視点として、「スタジアム・アリーナ」に関して述べられた本です。
実は近年、スタジアムやアリーナの役割が変わってきていることをご存じですか?昔は「ただ競技をする場所」だったスタジアムやアリーナは文化的・行政的拠点としての役割も兼ね備えた複合施設となっています。
さらにスポーツ施設とチームの関係も変わりつつあります。従来は球団に対して施設の所有者である地方自治体などの行政が「施設を貸し出す」という形で運営されてきました。しかし、最近では球団などの民営が施設の管理・運営を行うことで、運営の効率を高めようとする動きがみられます。
このようにスタジアム・アリーナをはじめとしたスポーツ施設を取り巻く環境は現在大きく変化しており、これからさらに動きが活発になることが予想されます。
そんな現状をまとめたのがこの本です。「スタジアム・アリーナ」の変容の流れや、今後予想される未来に関して一般の人に知ってもらうための「入門書」として書かれた一冊です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
ここで紹介した本以外にも参考となる本はたくさんあります。例えば、一般的なビジネス本や経営に関する本を読んでみるのもよいでしょう。
活字を読む気がなかなか起きない方もいらっしゃると思いますが、まずは移動中や寝る前のちょっとした時間を使ってコツコツと読み進めていきましょう。そうすればそれが習慣となり、徐々に読書量も増えていくはずです。
本サイトではインターンシップやスポーツ業界に関するコラムを多数公開しています。ぜひ他のコラムも合わせてご覧ください!