【驚きの集客力】北海道&群馬県の新スタジアムとは

【驚きの集客力】北海道&群馬県の新スタジアムとは

投稿日:2024年3月6日 更新日:2024年3月28日

コラム

皆さんはスポーツ観戦やスポーツビジネスに興味があるでしょうか。

野球を初めて観戦すると、球場の大きさに驚くことでしょう。

また、近年、新しいスタジアム建設が日本全国で行われています。

プロ野球であれば、「エスコンフィールドHOKKAIDO」(北海道)があり、バスケットボールであれば「沖縄アリーナ」(沖縄)、「SAGAアリーナ」(佐賀)、「OPEN HOUSE ARENA OTA」(群馬)などのスタジアムが新しく完成しています。

当記事では、北海道と群馬県の新スタジアムに焦点をあてて、スタジアムの魅力と新たなスポーツビジネスについてお伝えしていきます。

エスコンフィールドHOKKAIDOの特徴

球場エスコンフィールドHOKKAIDOと周辺エリアを含めて、北海道ボールパークFビレッジという名称がつけられています。

①360度回遊型コンコース

球場を1周できるため、色々な飲食店を楽しめたり様々な角度から野球観戦することが可能です。

コンコースには立ち見席が設置されており、試合開催時では800円~1200円の入場券で球場を楽しむことが可能です。

②世界最大級の大型ビジョン

世界最大級の大型ビジョンを一塁側と三塁側の各スタンド上に2台設置しています。また、大型ラインアレイスピーカーを含め、400台弱のスピーカーを設置しています。これにより、最新鋭の映像と音響による演出で球場全体が特別な空間となります。

③球場球場周辺施設の充実

子供用の野球場、池をめぐる庭園、ログハウス風の宿泊施設、ドッグラン、行列のできる人気のパン屋さんが立ち並びます。さらに、テントや用具がなくても気軽にキャンプ体験ができるグランピング施設なども備わっており、試合が非開催日であっても賑わっています。

④球場グルメ

2階には、「七つ星横丁」と名付けられた飲食街があります。職人が目の前で握る寿司店や広島風お好み焼きの店など、球場の中とは思えない本格的なお店が立ち並びます。

 

                 七つ星横丁(参照:北海道ボールパークFビレッジ)

外野エリアには地元のクラフトビール「よなよなエール」の醸造タンクから直接飲ませるブルワリーレストランもあり、これまでの球場・スタジアムになかった公式戦非開催日や試合後の時間であっても、飲んで語らえる空間となっています。

他球場との大きな違い

エスコンフィールド北海道の定員は3万5000人ですが、客席は2万9000席と全体に対して少ないのが特徴です。

お客は指定されたエリアで自由に飲食を楽しみながら観戦を行うのが一般的です。しかしながら、この球場には立見席がありとあらゆる所にあり、入場券(座席のないチケット)のみを買って、好きな席から好きなタイミングで観戦を楽しむことができます。

約1,000円の入場券は、グルメを楽しみたいという新たなファン層の獲得や毎日試合観戦に訪れたいファンの満足度向上に大きく貢献していることでしょう。

目指したのは、試合がない日にコーヒー1杯飲みに来たくなる野球場

「野球が好きな人にとってもそうでない人にとっても、365日居心地よく過ごせる空間を目指した。子育て中の父親・母親が、子供を連れて思わずコーヒー1杯を飲みたくて来てしまうような野球場のある街。それがFビレッジだ」。構想をゼロベースで練り上げ完成にこぎ着けた仕掛け人である、ファイターズ スポーツ&エンターテイメント取締役事業統轄本部長の前沢賢氏はこう話しました。

また、プロジェクトの目指すべき方向や狙いについては、道内外、国内外問わず様々な人々と一緒につくっていく「共同創造空間」の理念で進めていくことを前沢氏は強調しました。

試合がない日の驚きの集客力

2023年3月12日のプレオープンから9月30日までの203日間で303万人(1日平均1万4942人)が訪れました。注目すべきはそのうち野球観戦以外の来場者が33%を占めていることです。試合がない日でも平日4500人、休日1万500人規模の来場があり、行楽地化したことが分かります。

Fビレッジは野球観戦以外の副次目的化を進め、そこに北海道らしさや真新しさを取り入れ、北海道の代表的な「行楽地」となることを目指しています。また、その先に「街」ができていく新たなモデルに挑戦していくことを掲げています。

スポーツ庁も第3期スポーツ基本計画において、スポーツによる地方創生、まちづくりの重要性を促しており、スポーツを核とした街づくりの完成形がどのようなものになるのか、今後もFビレッジの発展に注目です。

日本最高峰の「興奮」と「臨場感」OPEN HOUSE ARENA OTA

5000人規模というコンパクトな空間の中に世界最高峰の設備を詰め込んだオープンハウスアリーナ太田

 

①最高の臨場感をつくりあげるビジョン

日本最大級の可動式センタービジョン合計14面のビジョンが組み合わさった国内アリーナ最大の総面積6100インチのセンタービジョンとなっています。さらに、それぞれのビジョンを独立して動かすことができる日本初の可動式です。

 

②世界最高峰のサウンドシステム

天井に50機のスピーカーと24機のサブウーハーを設定し、どこの席にいても臨場感溢れるサウンドを体感できます。また、通常の体育館にはない演出照明も含め、計84台の照明がアーティストのライブのような演出を可能にし、観客を酔わせる「劇場型」の雰囲気を作り出します。

 

③アリーナ周辺

マルシェの開催や野外ステージでの音楽イベントの開催、3×3のコート設置により、賑わいの場がつくり出されています。また、体育館が太田市運動公園の敷地内にあるため、家族連れでも楽しめる環境であると言えます。

ふるさと納税の活用

新アリーナ建設時、総工費78億5000万円になるアリーナ建設にあたり、地方創生応援税制(企業版ふるさと納税)を活用することが注目になりました。クレインサンダースを誘致した太田市がアリーナを建設し、オープンハウスは企業版ふるさと納税によって、総工費の一部を負担する形になったのです。クラブを観光資源として活用し、ともにスポーツを軸にした街づくりをしていくというクラブと太田市の将来構想が一致したことで実現されました。

WHILLモビリティサービスの導入

                  参考:https://whill.inc/jp/mobility-service

WHILLモビリティサービスとは、普段は車椅子を使わないけれど、長距離・長時間となるとつらいシニア世代などが、将来的に当たり前に整備されているものとして現在、WHILL社が非常に力をいれている商品になります。

オープンハウスアリーナ太田でも2024年からWHILLモビリティサービスが運用開始となり、料金は無料で、レンタルする際は1F 事務所にて貸出同意書に記入をするだけで可能です。試合日は観戦時の貸出サービスとして提供するほか、非試合日では運動公園の散策、イベント開催時の貸出を行います。

このような取り組みは、企業の宣伝効果があるだけでなく、スタジアム観戦に訪れるお客さんを増やせることからも非常に価値のある取り組みだと思われます。

 

まとめ

いかがでしたでしょうか。

今回は、最近話題の新スタジアムについてお話しました。これらの新しいスタジアムでは共通して「スポーツを核とした街づくり」が重視されています。

少子高齢化や地方の過疎化、環境問題など、日本が抱える課題はさまざまあります。それらの課題に対して、スポーツの力がどのように貢献できるのか注目したいと思います。

また、今後もBリーグを中心に新スタジアム建設が多く予定されています。スポーツを核とした街づくりがどのように発展していくのかについて、今回の記事を通して興味を持っていただけたら幸いです。

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