【事例あり】ファッションブランド×スポーツビジネスって何??

【事例あり】ファッションブランド×スポーツビジネスって何??

投稿日:2024年7月2日 更新日:2024年7月2日

コラム

スポーツ観戦に行くと、ユニフォームやタオルが売られており、多くのファンがそれらを持って応援していることは周知のことかと思われます。

スポーツが大好きな皆さんは、現地観戦だけではなく、普段からグッズを身に付けたいと感じたことはありませんか?

近年、ファッションブランドとプロスポーツがタッグを組むことにより、好きなスポーツチーム・選手をアピールしながらも普段着としても着用しやすいおしゃれなファッションアイテムが急増しているのです。

「日常生活でもスポーツを身近に感じたい!」

そんな方にもうれしい、ファッションブランドがおこなうスポーツビジネスについてご紹介していきます。

ファッションブランドが展開するスポーツビジネスとは?

SNSの発達により、ファッション業界で重要視されていることがあります。それはずばり、話題性です。SNSで話題となることで、新規顧客の獲得ブランドの知名度・イメージの向上につながります。ファッションブランドが話題性を生むためにおこなっている施策の一つとして「スポーツビジネス」が挙げられるのです。

ファッションとスポーツという一見交わらないようにも思える2つの業界ですが、この2業界のコラボは頻繁に行われています。プロスポーツチームとコラボした洋服やアクセサリーの発売・テレビCMの放映など、思い当たるものがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。

海外では、ファッションとプロスポーツはより深い関係にあります。

日本でも大流行しているニューヨーク・ヤンキースやロサンゼルス・ドジャースなどのロゴが刺繍された、MLBキャップは多くの人が持っており、日常的にスポーツに関連のある服や小物を身に付けていることがわかります。

ファッションブランド×プロスポーツが急増している理由

ファッションブランドとプロスポーツのコラボが増えてきている理由として、双方にメリットがあるということが挙げられます。

知名度の拡大

ファッションブランドはプロスポーツとコラボすることで、話題性を生むことができます。コラボした商品がSNSを通じて拡散されれば、より多くの人の目に留まり、知名度を拡大することに繋がります。

さらに、ファッションブランドは人気なスポーツチーム・アスリートとコラボすることで、普段は自分たちの服を買わないような層にも商品を手に取ってもらいやすくなります。結果として、収益の増加新規顧客の獲得に繋がります。

「若者のスポーツ離れ」ヘのアプローチ

コラボすることによりプロスポーツ側が得られるメリットも挙げていきます。

近年日本では、若い世代を中心としたスポーツ離れが問題視されています。

スポーツチームやアスリートはファッションブランドとコラボすることで、普段はスポーツに興味のない人にもスポーツを好きになってもらうきっかけを作ることができます。

コラボ商品は貴重な収入源

実際にスポーツ観戦に行く方は、試合開始前に多くのファンがグッズを求めてグッズショップへ足を運んでいるのがわかるかと思います。

グッズショップではバラエティに富んだ沢山のグッズが販売されていますが、ユニフォームやロゴTシャツといった、そのチーム・選手のファンだと大々的にアピールするような商品が多いです。プロスポーツはファッションブランドとコラボすることで、こういった“いかにも”という感じではない“さりげない”デザインを目指すことができます。

一見プロスポーツとコラボしているとはわからない目立たないデザインにすることで、普段はあまりグッズを買わないファンへのアプローチをすることができます。

また、おしゃれなイメージをチーム・アスリートに持ってもらうことで、若い世代への印象を良くすることにも繋がります。

ファッションブランド×プロスポーツの実例をご紹介!

ファッションブランドとプロスポーツがおこなうコラボビジネスについて、理解していただけたでしょうか。ここで、実際に行われたコラボの例を3つ紹介させていただきます。

①Zoff×ラーズ・ヌートバー選手

全国に300以上の店舗を展開している大手メガネメーカーのZoffは、2023年に開催されたWBCで侍ジャパンとして活躍したラーズ・ヌートバー選手をCMキャラクターとして起用しました。

コロナ禍が終わり新しい世界に向かっていく風潮の中で、日本代表の活躍に勇気づけられた日本人は少なくありません。さらにその立役者でありながら、「ペッパーミル」パフォーマンスで話題となったように、持ち前のサービス精神と愛嬌で知られるヌートバー選手のような存在になりたいという思いから、WBC決勝の当日にZoffは企画を決定します。

CMキャラクターとして現在3本目のCMに出演しているほか、三種類ずつの眼鏡・サングラスをヌートバー選手着用モデルとして展開することで新規顧客の獲得に成功します。使用する人が限られる上に買い替えの頻度もあまり高くない眼鏡ですが、ファッション目的のいわゆる「おしゃれメガネ・サングラス」として売り上げを伸ばすことに繋がりました。

WBC直後の人々の熱量が冷める前にコラボを実現することで、影響力を最大限に生かすことに成功し、ヌートバー選手の広告キャンペーン期間はブランド全体の売上の2桁成長につながったと言います。

参考(https://news.yahoo.co.jp/articles/40fe760251a06d699c08da9057df070eba12032b?page=2)

②ジェラートピケ×ヴィッセル神戸

おしゃれなデザインと着心地が良いことで有名なルームウェアを販売しているジェラートピケですが、J1所属クラブのヴィッセル神戸とコラボを実現しています。

意外とも思われるこの2つのコラボですが、販売されたルームウェアは大きな反響を呼び、2020年におこなわれた第1弾に引き続き2021年に第2弾がおこなわれました。

ヴィッセル神戸の選手が試合時に着用するユニフォームがモチーフとなったものと、ヴィッセル神戸のマスコットとジェラートピケのマスコットがベースになったルームウェアが販売され、リラックスタイムだけでなく「おうち観戦時」にも着用し気分を高めることができるデザインになっていました。

ルームウェアの販売に合わせて「ジェラート ピケDAY」というイベントが試合日におこなわれたり、選手が実際に着用した特設サイトが公開されました。さらにスペシャルムービーが公開されたほか、これに合わせたトーク映像がヴィッセル神戸の公式YouTubeに投稿され、ファンの方々の購買意欲を引き出しました。

ちなみに、「おうち観戦時」に着用してもらいたいと作られたデザインではありましたが、観戦時にユニフォームの下に着こむものとして人気が出たりと、当初の狙いとは違ったベクトルで購入されることも多々あったようです。

③BEAMS×琉球ゴールデンキングス

幅広い年齢層で愛されるファッションブランドのBEAMSは、誰もが楽しめるスポーツカルチャーをプロデュースするというテーマで「BEAMS SPORTS」というブランドを立ち上げています。

「BEAMS SPORTSが進めてきたファッションとスポーツという二つのカルチャーを掛け合わせ、バスケットボールカルチャーの広がり地域活性化のサポートを含め取り組む」というBEAMSの思いと、「沖縄県内だけではなく、もっと全国に、世界へ認知を広げていきたい」「新しいマーケットを展開したい」という琉球ゴールデンキングスの思いが一致し、2022年12月からコラボを実施しています。

記者発表会で「長きにわたる活動を目指す、毎年恒例としたい」と語られたように、2023年には第2弾も開催されました。

オリジナルアイテムの作成や、第1弾時には記念ゲームの「BEAMS SPORTS GAME」も催されパフォーマンスがおこなわれました。

今後も続いていくであろうこのコラボがどのような発展を遂げるのか、要注目です。

参考(https://goldenkings.jp/clubkings/pages/id=17812)

まとめ

ファッションブランドがおこなうスポーツビジネスについて、理解していただけたでしょうか。

ファッションブランド×プロスポーツのコラボにより、双方に良い影響を与え合っているということがわかります。

もちろんスポーツが好きな私たちも、おしゃれかつさりげなく自分の好きなプロスポーツチーム・選手のグッズを日常に取り入れることができます。ぜひ自分の好きなチーム・選手がコラボしているかどうかを調べて、ゲットしてみてください。

当サイトでは、ほかにもスポーツビジネスに関する記事を多数掲載しています。ぜひそちらも併せてご覧ください。

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