インターンシップ(以下、インターン)のプログラムにグループワークを行う企業も多くあります。…

インターンシップのグループディスカッション|進め方やNG行為などの基本を解説
インターンシップの定番プログラム「グループディスカッション」。
就活の選考でも実施されることのあるグループディスカッションですが、そもそもどういったプログラムなのでしょうか?
ここではグループディスカッションの種類や進め方・企業が見ているポイントなどを解説していきます。
そもそもグループディスカッションとは?
グループディスカッションは、就職活動やインターンシップにおける選考方法の一つです。
学生を数人のグループに分け、テーマを与えて議論させ、グループとしての結論を出させる、といったものです。
企業によっては、グループごと導き出した結論をプレゼンさせることもあります。テーマはビジネスに関することから身近な話題までさまざまです。
インターンシップでのグループディスカッションは、当日にテーマが与えられることが多いです。
先に述べた通りグループディスカッションのテーマは様々ですが、概ね「自由討論型」「選択型」「課題解決型」「ディベート型」の4種類に分けられます。
企業によって異なりますが、基本的にはその企業の業界に関連したテーマが多い傾向にあります。
グループディスカッションは4種類に分類される
<1.自由討論型>
自由討論型は、これといった正解のないテーマや、その企業に関連する専門的な課題について、自由に話し合う形式のグループディスカッションです。
自由討論型においては最終的な結論よりも、結論に至ったプロセスを重視されることが多いので、グループ全体の雰囲気を見ながら、積極的に発言することを心掛けましょう。
<2.選択型>
選択型は、既に用意されている選択肢の中から1つの結論を選び出す形式のグループディスカッションです。
選択型も自由討論型と同様、結論よりもプロセスが重視されます。
「どれを選んだか」ではなく「なぜ選んだのか」を見られているので、積極的な発言で論理的思考力やコミュニケーション力をアピールしていきましょう。
<3.課題解決型>
課題解決型は、示された問題・課題についてグループ内で議論し、解決の方法を探り出す形式のグループディスカッションです。
課題解決型のグループディスカッションでは、「論理的思考力」やそのグループの「チームワーク」を見られています。
グループディスカッションが終わったら結論を発表することがほとんどなので、プレゼンテーション力も重要な要素になります。
<4.ディベート型>
ディベート型は、お題に対して賛成グループ・反対グループの2グループに分かれ、討論する形式のグループディスカッションです。
賛否の分かれるテーマが提示され、そお互いのグループが意見を主張して議論を進めていきます。
ディベート型のグループディスカッションで重要なのは、「論理的に説明できているか」「対立グループの意見をどう受け止めているか」「グループのメンバーをサポートできているか」などといった点です。
インターンのグループディスカッションで企業が見ているポイント
前項でグループワークの形式をご紹介しましたが、共通して見られているポイントが大きく4つあります。
<1.論理的思考力>
グループワークのテーマは、難しい内容がほとんどです。
テーマについて突き詰めて考えて論点を整理し、分かりやすく説明する必要があります。根拠を明確にして相手にわかりやすく説明することが重要です。
<2.コミュニケーション力>
グループ内でどのような役割を担い、同コミュニケーションしているかも評価のポイントとなります。
リーダー的なポジションだから高評価ということではなく、リーダーでなくとも議論がうまく進むような振る舞い(他人の意見を引き出したりするなど)ができているかがポイントとなります。
<3.積極性>
積極的な発信によって議論が前進したり、新たな視点・論点が見つかることもあります。
良い議論が展開できるよう、積極的な姿勢で臨みましょう。革新的な意見やアイデアばかりが重要ではありません。
時にはメンバーの言っていることが理解できなかったり、議論についていけないこともあるでしょう。
そういったときには正直に分からないことを聞き返したり、質問することも積極性に含まれます。
<4.協調性>
自分の意見を積極的に発信することも大事ですが、他メンバーの意見に耳を傾ける「傾聴力」も重要です。
納得感できる意見に対しては同意を示し、そうでなければそれを頭の中で整理して相手に伝えましょう。
重要なのは、「相手を言い負かそうとしない」ことです。
相手がなにを言っているのか、なぜそう考えるのかを丁寧に聞き、自分と相手の共通点・相違点を整理することで、生産的な議論ができるでしょう。
◆インターンシップにおけるグループディスカッションの進め方
<1.役割を決定する>
グループディスカッションでは、自身の性格や得意・不得意を踏まえて役割につき、議論に参加していくのが一般的です。役割・立ち位置は下記に大別されます。
- リーダー|議論をリードしてまとめていく
- タイムキーパー|時間配分を行いリーダーをサポートする
- 書記|各メンバーの意見を記録する
- 新しい発想や独創的なアイデアを出すメンバー
- 論点やメンバーの意見を整理するメンバー
- 話しやすい空気を作るムードメーカー的なメンバー
リーダーやタイムキーパー・書記のような役割についたからといって、必ず評価されるものでもありません。
自身のパーソナリティにあった役割・立ち位置を選びましょう。
<2.時間配分する>
グループディスカッションには時間制限があります。
「10分で意見を出し合い、10分かけてまとめる」のように予め時間配分を決めておき、時間内に結論を出せるようにしましょう。
<3.メンバー全員が意見を出す>
メンバー全員が意見を出しましょう。
また、意見を出すときには、その理由もセットで説明します。
他メンバーの意見を頭ごなしに否定するのではなく、素直な意見を言いやすい雰囲気を作りましょう。
議論に参加できていないメンバーがいたら話を振ったりして、意見を引き出すコミュニケーションができると良いでしょう。
<4.全員の意見を整理する>
同じような意見をグルーピングしたり、実現の可能性が低い案を消したりして、メンバー全員の意見を整理しましょう。
メンバー全員が意見を出し、納得する結論を導きます。
<5.発表する>
結論をまとめたら、発表者を決めましょう。
発表するときは結論から先に話し、理由・根拠を後述して分かりやすく説明していきましょう。
◆グループディスカッションでやってはいけないこと
<発言をしない>
グループディスカッションにおいて、一度も発言しないというのはご法度です。
評価されることを放棄していることになりますし、他メンバーにも失礼にあたります。
最低でも一度は自分の意見を発信しましょう。最初は緊張して様子を見てしまうこともあるかもしれませんが、ロールプレイングなど練習を繰り返して慣れていきましょう。
<自身の主張を強引に押し通す>
積極的に意見を発信することは大切ですが、強引に押し通すのはおすすめできません。
自分の意見が正しい考えるのであれば、理由・根拠を分かりやすく伝えていきましょう。
感情的になって他メンバーを非難したり、高圧的な態度をとるのはNGです。
<他メンバーの意見を強く否定する>
頭ごなしに他メンバーを否定したり、揚げ足を取って詰めたりする行為はNGです。
特に、ディベート型のグループディスカッションにおいては討論の勝敗にこだわってしまい、感情的になってしまうパターンも見受けられます。
突拍子もない意見が出たとしても強く否定せず、一旦は冷静になって受け止めましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
インターンシップにおけるグループディスカッションは、社会人においてとても大切なコミュニケーションスキルを磨く絶好の機会です。
目先のインターンシップ・就職活動をきっかけに取り組むことが多いですが、社会人として良い成果を出していくためには経験となりますので、是非前向きに取り組んでいただければと思います。