【新卒採用】“スポーツ業界で働くために”

投稿日：2024年5月2日　更新日：2024年5月7日

コラム

皆さんは、スポーツ業界への就職に対してどのようなイメージを持たれているでしょうか。

この記事を読んでいる方の中には、新卒採用でスポーツ業界を目指している方がいるかと思います。

ただ、新卒採用でスポーツ業界で働くことは難しく、キャリアを積んだ後に中途採用という形で挑戦する方が多いという印象を持つ方も多いと思います。

そこで今回は、スポーツ業界における新卒採用の実態を踏まえたうえで、スポーツ業界へ新卒で入るためにやっておくとよいことを紹介します。

スポーツ業界の採用事情

日本のスポーツ業界の採用事情の特徴は、「人手不足」と「即戦力人材」の2つで表現されます。実は、日本のスポーツ業界は人手不足に悩まされ、即戦力となる人材が求められる傾向にあります。そのため、「新卒採用」は他の業界と比較した際に少ないと言えます。

どうして「即戦力」を求めるのか

「人手不足」でありながら「即戦力」となる人材、つまり経験豊富な人材を求めるのはなぜでしょうか。

それは新卒採用した人材を育てる余裕がないことが理由として考えられます。一般的に、採用及び人材の育成にはとてもお金がかかります。企業は、求人サイトに掲載する際も非常に大きな金額を支払い、さらには多くの学生を相手に複数の選考過程を設け、多くの人材と時間を割きます。企業側からすれば1人を採用するだけでも非常に多くの時間とお金が必要となります。ここから企業が新入社員の入社直前の辞退や直後の離職を嫌う理由も理解することができます。

「即戦力」となる

スポーツ業界は、新卒採用と比べて中途採用の方が比較的入りやすいと言われることもあります。それは、企業にとって「即戦力」人材となる可能性が高いからです。

中途採用であれば、前職での仕事や実績からアピールすることができ、採用する側の企業は強みや実績について理解しやすいでしょう。

新卒採用の人材を育てる余裕がない

どうしてスポーツ業界は新卒を育てる余裕がないと言われているのでしょうか。

仕事の量が多く、1人当たりの働く量は決して少ないわけではありません。しかし、十分なほど稼ぐことができず、国内のスポーツ業界の市場規模が他国に比べて小さいと言われているのも理由の1つと言えるでしょう。

このような現状であれば本来、人手が必要ですが、育てる余裕がありません。そのため、既に経験豊富で実績のある人材を採用しようと考えるようになります。また、大手の転職サイト等を介さずに人と人とのつながりを利用してポジション等に最適な人材を採用することもあります。

新卒でスポーツ業界は諦める？

これまで述べてきたような印象を持つスポーツ業界ですが、企業や職種によっては新卒採用の枠が決してゼロというわけではありません。一言でスポーツ業界と言っても多種多様な企業や仕事がありますが、なかでもスポーツ用品メーカーは毎年新卒採用を実施しており、比較的新卒の枠も多いと言えるでしょう。

しかし、スポーツをコンテンツとして扱うメディアやプロのスポーツクラブは新卒の採用枠は少ないでしょう。企業によっては毎年新卒採用を実施している例もあります。

プロのスポーツクラブで働く

スポーツ業界の中でも特に人気のあるスポーツクラブを見てみましょう。

近年では、プロリーグに所属しているクラブが以前と比べて増加したことに加えて、プロリーグ昇格を目指したスポーツクラブも増加しています。この現状を踏まえると、以前よりもポストが増えました。

プロスポーツクラブのチームマネージャーを例にとって考えてみると、ポストが増加したことにより、間口が広がったことで一見仕事に就くハードルが下がったように見えます。しかし、必ずしもそうとは言えません。大学生の就職活動時期は競技によってはシーズン真っ只中、シーズンが終わるころには大学生が既に卒業していたりと、就活とチーム状況によっては新卒でチームマネージャーに就くことは簡単ではありません。

スポーツ業界で働くために

これまで述べてきたように、新卒でスポーツ業界に挑戦することは決して簡単なことではありません。ただ、自身の努力次第ではスポーツ業界で働くを叶えることもできるでしょう。そのためにも準備が重要となります。

仮に希望の職種に資格等の必要な条件があるのであれば、それらの条件を満たすようにする必要があります。特に必要な資格がない場合であっても業界や職種の理解を深めるために、可能な限り早い段階でインターンシップやアルバイト、ボランティアをすることで、クラブであればチームやスタッフとコネクションや繋がりを作ることができます。これは就職活動を優位に進めることにも繋がるでしょう。これは中途採用によってスポーツ業界を目指す方にも同様なことが言えます。