スポーツビジネスの現状と将来性を解説!

スポーツビジネスの現状と将来性を解説!

投稿日:2024年1月22日 更新日:2024年2月16日

コラム
スポーツビジネス関連

2015年にスポーツ庁が発足されて以来、日本ではスポーツとビジネスに注目が集まり、スポーツ産業は今後の成長が大きく期待されている産業です。

また、近年の日本では、東京オリンピック・パラリンピックなどの国際大会の開催や国内トップリーグで進むプロ化やビジネスモデルの変革が目立ちます。

そこで、今回はスポーツビジネスの将来性について考えていきます。

第3期スポーツ基本計画

2022年3月に『第3期スポーツ基本計画』が策定されました。『第3期スポーツ基本計画』では、第2期計画を踏まえ、スポーツ市場規模5.5兆円を2025年までに15兆円に拡大する目標も引き続き設定されています。

目標を達成するための策としてスポーツビジネス市場に積極的にIT技術を活用したり、他産業と連携したりするなど、新たな施策を計画・実行しています。現状は、地域密着型のプロスポーツクラブ等において、地域と共に成長しようとする活動が拡大しつつあります。一方で、第2期計画でスポーツ市場規模を2020年までに10兆円、2025年までに15兆円とする目標を掲げていましたが、スポーツ産業は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けてしまいました。そのため、今後は再びスポーツ産業を活性化させるとともに、成長産業化への道筋を明確なものとすることが求められます。

スポーツ産業の市場規模目標に向けたポイント

3倍にまで市場規模を拡大するのは、簡単なことではありません。第3期スポーツ基本計画では第3期の5年間で総合的かつ計画的に取り組む施策について示されています。以下では、そこから導き出される目標達成のポイントについてみていきます。

①スタジアム・アリーナ

日本には様々な競技場、スタジアム、アリーナが存在しますが、その多くがクラブが管理する施設ではなく、公営の施設です。そのため、クラブが施設で試合を行う際は、施設の使用料を支払って大会や試合運営を行っています。つまり、多くがチームが所有するスタジアムではないのです。また、現在の多くの施設が「みる」スポーツの考えのもとに造られた施設でなく、「する」スポーツに焦点が当てられています。それゆえに、日本国内のトップリーグに所属するクラブがホームとするスタジアムで試合を行う際に、会場演出に制限がかかるため、試合の演出が最大限に実施できない場合があります。

しかし、近年ではBリーグやJリーグで新アリーナ、新スタジアムの建設が見られるようになりました。これにより、「みる」スポーツのためのスタジアム・アリーナが建設され、各クラブはより品質の高いエンターテインメントの提供が可能となります。また、地域経済の活性化の基盤となるスタジアム・アリーナ施設の整備が求められています。「コスト」ではなく、「レベニュー」を生み出す施設として、試合を観戦するだけでなく、会議室や幼稚園、ショッピングモール等が併設する「スマート・スタジアム」が注目されています。

②大学スポーツ振興

大学スポーツを通じた施策も取り入れられています。スポーツ産業の市場規模の大きいアメリカでは、アメリカ4大スポーツに注目が集まりますが、大学スポーツがビジネスとしても成り立っています。一方で、日本の大学スポーツは、「体育」の要素が強く、学生スポーツとビジネスの結びつきに対するネガティブなイメージが存在すると考えられます。大学スポーツに限らず、プロスポーツ団体であっても、健全な経営が行えるようビジネス面での努力を行うことが求められます。健全な経営によって、スポーツの質が向上して、観客が増え、集客面での収入が安定するという流れを繰り返すことが欠かせません。

③スポーツツーリズム

スポーツツーリズムとは、スポーツとツーリズムを組み合わせたスポーツビジネスの形態です。スポーツ観戦を旅の目的として、会場までの移動や宿泊、観光を1つのプランと知ったツアーがその例と言えます。スノーボードと温泉旅館を組み合わせたり、地域のマラソン大会と宿泊を組み合わせたりすることで、地域振興を図るとともに、スポーツへの関心が高められるモデルとなっています。

スポーツビジネスの今後の課題

新型コロナウイルスの流行によって一時的に影響を受けましたが、その後も成長を続けていくと考えられるスポーツ産業です。しかし、同時に課題も存在します。特に、人材不足と市場規模が問題視されています。現状の課題として、スポーツビジネスの運営管理は中小企業が主体となることも多く、トップスポーツリーグやスポーツ大会などではボランティアによって支えられていることも少なくありません。市場規模の拡大のために人材確保が必要となります。

また、スポーツビジネスが拡大するには、グローバルに展開する必要があります。国内のスポーツをどのようにして世界に広げていくか、世界中のファンを獲得する方法なども今後の課題となるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

日本のスポーツ産業は、発展の途中です。スポーツビジネスには、課題が多いものの、期待できるビジネスと言えるでしょう。

インターンシップはスポーツビジネスをより近くから知り、経験することのできる貴重な機会となっています。

スポーツ業界に興味のある方は、新たな知識を得るためにも是非一度インターンシップへの参加を検討してみてください。

本サイトでは、インターンシップやスポーツ業界に関するコラムを多数公開しています。ぜひそちらも併せてご覧ください。

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