2015年にスポーツ庁が発足されて以来、日本ではスポーツとビジネスに注目が集まり、スポーツ…
スポーツビジネスに新卒で就職するには?
このコラムを読んでいる方の中には、将来は「スポーツに関わる仕事がしたい」、「スポーツ業界で働きたい」と考えている方もいらっしゃると思います。もしくはそうした気持ちを持ち、すでにスポーツ業界に就職するための準備を進めている方もいるかもしれません。
しかし、スポーツ業界で働くには「どうしたら就職できるか」、「スポーツ業界で働くには必要なものがあるのか」といった疑問を抱く方も少なくないでしょう。
そこで今回は、スポーツ業界への就職についてご紹介していきます。
スポーツビジネス
スポーツビジネス/業界は、ひとくくりにして表すことは非常に難しいです。人気企業として考えられることの多いスポーツメーカーやスポーツチーム、広告代理店、フィットネストレーナーなど業態は様々です。それぞれの企業や職種、業務内容によってスポーツビジネスへの関わり方は異なります。
新卒でスポーツビジネスへ
スポーツに関わる仕事をしたいと考えている大学生はいるものの、スポーツ業界に新卒で飛び込むのは難しく、新卒での採用は狭き門と言われています。その理由としては、日本でスポーツ系学部や学科のある大学は40校を超え、この数十年のうちにスポーツ系学部・学科は急に増加したことが考えられます。また、JリーグやBリーグ、その他競技のプロリーグが発足することで、長く野球や相撲、ゴルフが人気とされてきた日本スポーツ界が変化しています。
スポーツが新たな盛り上がりを迎えている一方で、新卒としてスポーツ業界への挑戦を後押しする就職先が増えていないのも現実と言えます。実際、ここ数年は増加傾向にあるとは思いますが、需要と共有のバランスが成り立っていない、もしくは学生によってはスポーツ業界に対する良くないイメージや解像度の低さによって諦めている学生もいる可能性もあります。
新卒として挑戦する際の懸念点
ここでは、スポーツに関わる仕事をしたいと考える学生は一定数いる中で、新卒として挑戦する際の懸念点について触れていきます。下記にあるいくつかのポイントは一様に業界のデメリットとして扱っているわけではなく、スポーツ業界への就職の際には考慮する必要がある点としています。
教育体制が整っていない可能性がある
大手のスポーツメーカーや広告代理店では、教育体制がある程度整っている可能性があるが、中小企業の多いスポーツ業界では、企業によっては新卒採用した人材を教育する体制が整っていない可能性があります。
自身で働く先輩社員の動きや助言をもらいながら働くことは、場合によっては1番の学びとなることも考えられるが、参考にする人によって異なり、その結果として人材の成長が属人化する可能性も考えられます。
スキルセットの選択肢が狭まる可能性がある
*例えば、国内大手スポーツメーカーの場合では、多くの人材の配属先が営業となることがあります。各地域のスポーツ店を担当として、数十年さらには長ければ定年まで営業部門を担当することになります。その中の一部の人材は本社のマーケティング部門や開発部門に転籍となる場合も考えられますが、決して多い例とは言えません。
しかし、あくまでこの点に関しては就職先の企業や業務内容により異なります。単一業務等によりスキルセットの選択肢が狭まる可能性があるということを認識する必要があります。
また、外資系の大手スポーツメーカーでは、国内スポーツメーカーと比較して給与の面では良いものの、新卒採用を実施していないことが多いです。これは何かの能力やスキルを持っている人材を採用するためだと考えられます。そのため、何かの経験やスキル、それらから得られる実績のない新卒は採用されにくい傾向にあります。
新卒でスポーツビジネスに挑戦するか
これまでに述べたように、スポーツ業界は新卒での入社難易度は高く、業界独特の特徴によってキャリア、さらには自身が思い描く業界イメージとのギャップを感じるかもしれません。
当然、上記で述べた懸念点はあくまで起こる可能性のある状況です。実際に企業や業務内容を開始するまで明確にならない可能性があります。これはスポーツに限った話ではないですが、企業とのミスマッチをなくすためにも上記を考慮する必要があります。
一方で、現在では、スポーツと様々な産業や新たなテクノロジーを活用した取り組みが実施されています。そのため、他業界での経験、知見を蓄積し、スポーツ業界に活用するようなキャリアの進め方も可能となっていくと考えられます。
スポーツ業界の解像度
上記を踏まえても、新卒でスポーツ業界で働きたいと考えるようであれば、業界の働き方に対する理解や企業、職種に対する解像度を上げることが必要になります。これは、スポーツに限った話ではありませんが、自身のキャリアについて考える機会でもあり、企業とのミスマッチをなくすことにも繋がります。
インターンシップ
そこで、業界に対する解像度を上げることのできるものとして、スポーツに関わるインターンシップが挙げられます。インターンシップは、「学生が自己の適正を把握する、あるいは仕事の内容を理解するために、在学中に一定期間に企業内で就業体験を行うこと」を意味します。スポーツに関わるアルバイトも貴重な経験となりますが、アルバイトは「お金を得る手段」なので、「就業体験によって自己理解をする手段」という点でインターンシップとは異なります。社会人同様に働く機会が得られるので、「マニュアル通り」ではなく「成果を出す」行動が求められます。
結果として、インターンシップを通してスポーツ業界に対する解像度を上げ、新卒でスポーツ業界に挑戦することも可能になるでしょう。また、想像とのギャップ等で新卒での就職をやめた場合であってもインターンシップを通してミスマッチを防ぐことができたという点だけでなく、人とのつながりなど、社会人としてしか得られなかったはずの経験を手にすることができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
スポーツ業界は新卒で入るには難しい、業界の持つ特徴によって新卒は考えるべきだと言われていますが、今後、市場規模の拡大が期待される産業と言えるでしょう。
インターンシップはスポーツビジネスをより近くから知り、実務経験を積むことのできる貴重な機会となっています。
スポーツ業界に興味のある方は、新たな知識を得るためにも是非一度インターンシップへの参加を検討してみてください。
本サイトでは、インターンシップやスポーツ業界に関するコラムを多数公開しています。ぜひそちらも併せてご覧ください。