【30選】2023年のスポーツビジネスにおける最新事例

【30選】2023年のスポーツビジネスにおける最新事例

投稿日:2024年3月18日 更新日:2024年3月26日

コラム
スポーツビジネス関連

2023年のスポーツ界はコロナウイルスからの回復を見せ、プロ野球でも声出し応援が解禁されるなど、コロナ以前の歓声が戻った一年になりました。また野球・バスケ・ラグビーなど人気スポーツの世界大会が行われ、盛り上がりを見せたのも記憶に新しいと思います。

当記事では、そんな2023年にあったスポーツビジネスに関連する事例のうち、「スポーツ×◯◯」を含めて特にインパクトの大きいものを時系列順に30個厳選して紹介します。内容は多めですがぜひ最後までご覧ください。

1月

①阪神タイガースがユニフォームの左上にも「Joshin」の広告を掲出し、初の2か所広告を試みる

上新電機と阪神タイガースは、従来右肩部分のみであったメインスポンサー広告を2023年ユニフォームから左胸部分にも掲出することで合意しました。オフィシャルパートナーである同社のユニフォーム広告は20年を超える歴史を持ち、これまでの上半身に一か所のみの制限というルールの撤廃を受け、実現した新ユニフォームとなりました。

スポーツビジネスの観点からも、プレーの角度によっては見えなくなってしまう右肩に対して、左胸は正面から見た際にもはっきりわかることから視覚による広告効果は元のユニフォームに比べても大きいと思われます。一方、他球団にはユニフォームの正面部分に広告を掲出したユニフォームは無いことから、SNS上には発表当初批判の声も少なくはありませんでした。今後他球団がこの流れに乗り、2か所広告に踏み切るのか注目です。

②名古屋グランパスが新規エンブレムをファンと共に考える、「GRAMPUS SOCIO PROJECT」を発表

東京ヴェルディ、清水エスパルス、ガンバ大阪などJリーグ発足時から加盟している諸クラブのエンブレム変更の波に乗り、名古屋グランパスも2024年シーズンから新規エンブレムを採用すると決定。それに伴いクラブは、「次の30年の未来に向けて、グランパスファミリーの皆さまと共にクラブの未来を創っていく」というコンセプトからサポーターの意見を取り入れた新エンブレムの制作を目指す、「GRAMPUS SOCIO PROJECT」を発表しました。

当プロジェクトは計4回行われ、毎回年代がばらばらの約50名のグランパスサポーターを集めて意見を吸い上げ、最終的に選定された8つの案から最終決定され、昨年12月に発表されました。エンブレム変更という大きな決定において、クラブ側の一方的な決定ではなく、サポーターとともに作り上げるというコンセプトの当プロジェクトは、Jリーグの地域密着精神を如実に表した事例だと言えるでしょう。

(引用元:名古屋グランパス公式YouTubeチャンネル

③クリスティアーノロナウドのアルナスル移籍に伴い、チーム公式Instagramのフォロワーが急増

2022年12月、世界的スーパースターであるクリスティアーノ・ロナウドのサウジアラビア移籍が正式決定し、大きな話題を集めました。ロナウドといえば、卓越したサッカースキルにとどまらず、そのルックスも相まって世界的人気を誇り、Instagramのフォロワーは6.2億人(2024年1月現在)と驚異的な数字です。そんな人気選手の移籍はクラブにも莫大なメリットを生み出します。ロナウドが所属するアルナスルのInstagramのフォロワー数は移籍前が80万人ほどであったのに対して、契約発表後には1月時点で1000万を超え、今現在は2700万人を超えるなど爆発的な増加を計測しました。

同じく世界的スーパースター、リオネルメッシのアメリカ移籍に伴い所属クラブのインテル・マイアミFCのフォロワー数も加入発表後24時間で500万人以上増加するなど、人気選手の移籍に伴う広告効果は戦力補強以上に大きいことがうかがえます。

2月

④侍ジャパンの宮崎キャンプ、経済効果は21億円超

第2回大会以来14年ぶりのWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)制覇を狙う侍ジャパンは宮崎県宮崎市、ひなたサンマリンスタジアム宮崎を会場に2/17~27までの約10日間のキャンプを実施。宮崎県は観客の消費額や関連産業への波及効果などを合計した経済効果を21億9600万円と算出しました。

宮崎や沖縄といった温暖地域の観光収入のメインは夏ですが、今後コロナの回復を期に、プロ野球などのキャンプで多くの人が訪れることが予想され、冬の観光収入を増加させたい観光地側にとって大きなビジネスチャンスが見込まれます。これらスポーツ目的の観光客を自治体や飲食店、宿泊施設はどう迎え入れて利益につなげていくか、その仕組み作りに注目です。

⑤Jリーグ30周年の開幕戦煽り映像で「RIZIN×Jリーグ」が実現

格闘技団体RIZINの煽り映像の製作で有名な佐藤大輔氏が手掛け、Jリーグ公式が2/13に公開したJリーグ開幕戦「横浜F・マリノスvs川崎フロンターレ」の煽り映像が話題を生みました。動画はJリーグ30周年に伴い、水沼貴史さん、中村憲剛さんといったレジェンドOBから現役選手のインタビューと過去の映像で振り返られた8分の動画となっており、RIZINのテーマソングが用いられ、ナレーターは声優の立木文彦氏が担当するなど、往年の格闘技ファンにとっては懐かしい構成となっていました。

佐藤大輔氏が描く煽り映像は選手のバックボーンや戦いに至るストーリーが色濃く反映され、格闘技ファンの間では「名作煽りV」と評される映像が数多く存在し、非常に高い評価を得ています。佐藤氏が代表を務める株式会社佐藤映像ではF1や世界陸上などの煽り映像も制作された過去があり、今後他競技への進出もあるかもしれません。

(引用元:Jリーグ公式YouTubeチャンネル

3月

⑥WBC日本戦配信のアマプラで歴代1位の新記録

2023年3月に行われたWBCの日本戦を中継した「Amazon Prime Video(アマゾンプライムビデオ)」は、22日朝に行われた決勝戦、アメリカ対日本の初日視聴数がサービス開始以来歴代1位の新記録を更新したと発表しました。

2022年ワールドカップを全試合生中継したABEMA TVを筆頭に、外でもスマホ一つで気軽に見れるOTTサービスとスポーツは年々結びつきを強めていますが、それを如実に表す事例の一つになりました。

なぜ地上波テレビはスポーツ中継から撤退してしまうのか。

⑦川崎市多摩区生田の浄水場跡地にカデミーの拠点「Anker フロンタウン生田」が完成

サッカーJリーグの川崎フロンターレが神奈川県川崎市多摩区の生田浄水場用地の一部を借り受け、川崎市とともに整備を進めていた新施設、「Anker フロンタウン生田」が完成。

川崎フロンターレのユースチームの拠点になる日本最高峰の人工芝ピッチの他、Eulyテニスコート、Soundcore アリーナとそれぞれ名付けられたテニスコートとフットサル、バレーボールのプレーが可能なアリーナなど、一般利用も可能な施設が併設されています。

また、Bリーグ所属の川崎ブレイブサンダースはSDGsプロジェクト『&ONE』の一環として、21-22シーズンの総アシスト数1,353×1,000円=1,353,000円のうち、市内の保育施設・幼稚園へのゴール寄贈費を差し引いた1,113,000円を「Anker フロンタウン生田」でのバスケットゴール設置に活用しました。

⑧DAZNとJリーグが新たに11年2395億円の新契約締結

JリーグとDAZNの関係は2017年に10年間で2100億円の契約締結から始まり、2020年のコロナウイルスによるリーグ戦一時中断を受け、新たに12年で2239億円の新契約を締結していました。2022年にJリーグは野々村芳和氏がJリーグチェアマンに、DAZNは山田学氏が日本ビジネスを担うDAZN Japan エグゼクティブ バイスプレジデントに就任したことで両企業ともに新体制になったことを受け、従来の契約を見直し、新たな契約の締結に至ったとみられます。

新契約に伴う、金額と年数以外の変更点は主に3つです。

  • 2024シーズンから放映権契約の対象はJ1・J2のみになり、J3は除外。(注)
  • テレビ地上波での試合中継を増やし、一般層への露出を拡大
  • より柔軟に契約・レベニューシェアのスキームを変更できるように

一時は日本からの撤退も噂されたDAZNですが、一部の噂ではスポーツベッティングの解禁による顧客獲得を見込んでいるともされ、今後も要注目の案件です。

注:J3に関しては、2024年2月現在新たに契約が更新され、2025年シーズンまでDAZNで視聴可能なほか、docomoが展開するOTTサービス、leminoでの中継も決まりました。

4月

⑨大谷翔平が今季導入のピッチクロックを投打で違反

6日のカージナルス戦に「3番・投手」で出場した大谷翔平は6回1失点の好投で今季初勝利、バットでも7回に適時打を放つなど投打で存在感を見せた一方で、メジャーリーグに今季から導入された新ルールである「ピッチクロック」を投打で違反。投手では1ボール、打者では1ストライクが加算され、大谷本人も驚きの表情を見せる場面がありました。

ピッチクロックとは、試合時間短縮を目的に今季からメジャーリーグに導入された新ルールです。投手は捕手からの返球をキャッチしてから、

  • ランナーがいる場合は20秒以内
  • ランナーがいない場合には15秒以内

に投球しなければペナルティとしてボールカウントが一つ増加、打者は

  • 残り8秒までに両足をバッターボックスの中に入れる
  • 新たな打者は30秒以内に打席に向かう

といった制限が新たに導入されました。一見息苦しいルールのように思えましたが、シーズン後の検証で判明したピッチクロックの効果は予想以上のもので、2023年シーズンの平均試合時間は昨シーズンより24分短い2時間40分、大幅な時間短縮に成功しました。

野球は他スポーツと比べてもその試合時間の長さ、プレーとプレーの間の多さが大きな特徴といえます。しかし、アメリカでは試合時間が長すぎることが若い世代の野球離れを招いているとし、試合時間の短縮に乗り出しました。日本でも導入が検討されている当ルールはいわゆるZ世代の集客につながるのかも含め、今後もアメリカの事例を見つつ慎重に議論を重ねる必要があると言えるでしょう。

⑩神童那須川天心がボクシングデビュー戦に勝利

元キックボクサーで1月にボクシングへの転向を表明していた那須川天心が8日、有明アリーナで行われたスーパーバンタム級6回戦で与那覇勇気とデビュー戦を戦い、判定勝ちでデビューを飾りました。

那須川天心はそのキャラクターとプロ戦績無敗という圧倒的強さから若者を中心に人気を博し、「THE MATCH 2022」での武尊戦(キックボクシングマッチ)は東京ドームで6万人の大観衆の中行われ、日本中の注目を集めました。那須川天心はファンの平均年齢層の高齢化が嘆かれるボクシング界にとって、若い世代の注目を集めるうえで欠かせない存在だと言え、新規ファン獲得のきっかけになるでしょう。

ボクシング含む格闘技コンテンツは、都度課金型のPPV(ペー・パー・ビュー)システムとの親和性が高く、メイウェザーvsパッキャオでは歴代最高額であるPPV売上440億円を記録しました。日本でもボクシングの注目カードは地上波放送からネット媒体での配信に移行しており、実際、この日のデビュー戦は「Amazon Prime Video」で配信される「Live Boxing 第4弾」の目玉カードの一つとして取り上げられました。リング誌PFP1位にも選定された井上尚弥選手含め、今後のボクシング界の動きにも注目です。

⑪元日本代表FW三浦知良がポルトガルで新天地デビュー

キングカズの愛称で親しまれる三浦知良選手がポルトガル2部に所属するオリベイレンセで後半途中から出場し、ポルトガルデビューを果たしました。

オリベイレンセは2022年11月に横浜FCをすでに保有している株式会社ONODERA GROUPが経営権を取得したポルトガル2部に所属するチームです。ONODERA GROUPは国内史上初のマルチクラブオーナーシップ(1つのクラブが国籍の異なる2つのクラブを同時に所有すること)への挑戦となり、知名度アップを目指し、かつて横浜FCに所属していたカズに白羽の矢が立ったと言えます。実際、DAZNはオリベイレンセの試合を独占配信することを発表するなど、すでに大きな広告効果をもたらしています。

日本のJリーグクラブが海外への広告効果を狙い、アジア諸国のスター選手を獲得するパターンはここ数年よくあるケースでしたが、海外から日本の広告効果を狙って日本で知名度のある選手へのオファーという形も今後増えていくかもしれません。

⑫台湾の半導体製造大手、TSMCの熊本進出の影響がスポーツ界にも

半導体の世界的なファウンドリーである台湾のTSMCが熊本に初の日本工場新設を決定したことを契機に、10年間で20兆円の経済効果が見込まれる熊本県。その効果はスポーツ業界にも波及しているといいます。

その好景気の影響を特に受けているのが、地元クラブであるサッカーJ2リーグに所属するロアッソ熊本です。

Jリーグのクラブの主な収入源は、広告料、入場料、グッズ売上の3つから構成され、年間でプロ野球ほど多くの試合を本拠地で行えないことから、収入源に対する広告料の割合は大きくなります。全クラブの平均をとるとクラブの総予算の約半分はスポンサーからの協賛金で賄っていることから、協賛金の増加がクラブの発展につながると言えます。

熊本にTSMCが進出したことを受け、国内企業も追随して熊本に進出を進めますが、地域でビジネスを進めるためには地元民からの認知が欠かせません。そこで多くの企業が地元民からの支持が大きいスポーツチームに注目し、知名度獲得を目的にロアッソ熊本と新たにパートナー契約を結ぶ企業が出てきています。結果として、2022年には4億290万であった広告協賛金は2023年には4億5000万を数えるなど増加傾向にあり、今後、ロアッソ熊本のクラブ規模拡大にも注目です。

5月

⑬九州最大級のアリーナ「SAGAアリーナ」がこけら落とし

6日、バスケットボール男子Bリーグ2部佐賀バルーナーズの昇格プレーオフがSAGAアリーナで行われ、事実上のこけら落としとなりました。

SAGAアリーナは2024年10月に開催される「SAGA2024」(国民スポーツ大会・全国障害者スポーツ大会)を契機として整備された施設で、約8400人の観客席が設置された九州最大規模のアリーナ施設となります。特徴はスポーツの試合だけでなくコンサートや国際会議など幅広い目的で利用可能な「万能性」で、ロックユニット「B’z」のライブやアイススケートショーなどスポーツに捉われず様々なイベントが開催されています。

調査によると、開業後半年間で来場者は26万人を突破し、大きな経済効果を生みだしているとされます。今後、集まった人を飲食店や宿泊施設を充実させ、イベント開催の前後にお金を落としてもらえるような周辺施設の発展にも注目してみたい案件です。

SAGAアリーナTOP | SAGAサンライズパーク

(引用元:佐賀アリーナ公式HP

6月

⑭25,26年のBリーグオールスターは新アリーナで行われることが決定

書類審査、理事会会議を経てB.LEAGUE ALL-STAR GAME 2025は船橋市の「(仮称)LaLa arena TOKYO-BAY(ららアリーナ 東京ベイ)」、B.LEAGUE ALL-STAR GAME 2026は長崎市の「HAPPINESS ARENA」にて開催することを決定しました。

ららアリーナ 東京ベイは千葉ジェッツの本拠地となる予定のアリーナで、三井不動産とミクシィが協力し2024年春に開業予定、HAPPINESS ARENAは長崎ヴェルカの本拠地となる予定のアリーナで、ジャパネットが推進する「長崎スタジアムシティ」の一環として建設されます。

ともに、観客の観戦価値最大化に重きをおいた臨場感満載のアリーナであり、それらアリーナの持つ集客効果を生かした街づくりへとつなげる、「スポーツ×街づくり」の代表例です。Bリーグは26年秋に開幕する新B1リーグの参加条件として観客席5000人規模のアリーナ、シーズン平均入場者数4000人、年間売上高12億円などの基準を課していることから、全国各地でアリーナ建設ラッシュが発生しており、今後の新アリーナ建設の動向にも注目です。

「(仮称)LaLa arena TOKYO-BAY」外観(引用元:三井不動産HP)

長崎スタジアムシティ公式(Nteam) on X: "本日は #ハピネスアリーナ のおさらい🏁 ハピネスアリーナは約6,000席の座席数✨  #長崎ヴェルカ の本拠地ですが ライブ・コンサート・ディナーショー等 さまざまなニーズに合わせて対応可能👌 さらに、、全席ドリンクホルダー ...

HAPPINESS ARENA(引用元:長崎スタジアムシティ公式X

⑮「長野県スキー連盟 × 富士通ローンチパッド」が目指すスキー・スノボ人口増加

スポーツ庁ではスポーツを核とした地域活性化の実現に向け、地域におけるスポーツオープンイノベーションプラットフォーム、通称SOIP(ソイップ)の構築を目指す「地域版SOIP」を推進しています。今回は、その一つである長野県スキー連盟と富士通ローンチパッドのタッグによる取り組みについて紹介します。

バブル期の90年代には約1800万人存在したスキー・スノボ人口は右肩下がりで減少し、2020年にはピーク時に比べて約15%の270万人まで落ち込んでしまいました。この状況を打破すべく、オリンピックが開催された「スキーの聖地」である長野県と富士通ローンチパッドがタッグを組み、人口減少に歯止めをかけるべく取り組みを開始しました。

内容としては、富士通の持つ動作解析AI技術を応用し、「スマートフォン動画で撮影した自身のスキーの滑りを解析し、その動画や練習メニューを成長記録として保存可能なカレンダーツールとなるアプリの開発」を行いました。「それぞれの目標」「競技レベル」でコミュニティを分割し、それぞれのコミュニティで投稿やコメントを行えるようにしたというもので、初心者が陥りがちな「うまくならずに仲間外れにされ疎外感を感じた・・・」という悩みの解決を通して、一度スキー場に来てくれたお客さんのリピート率向上を目的とした試みとなります。

スキー・スノボにかかわらず競技人口増加には新規顧客の獲得とその維持の両方が大切です。スポーツを気軽に始めてみたくても、「なかなかうまくならないからちょっと・・・」と考えている潜在顧客の獲得は今後のスポーツ界の至上命題でもあり、今後の当プログラムの応用にも注目です。

⑯「越後まつだい春の陣」トレイルランが試みる、地域文化×スポーツ

4日、トレイルランイベント「越後まつだい春の陣」が初開催されました。松代地域の里山をめぐる25キロのコースと、ジュニア&ファミリーラン2キロのコースが用意され、募集人数を大きく上回る応募のなか、海外からの選手も含め定員いっぱいの300名が参加しました。

トレイルランとは、未舗装路を走るレースの総称で林道、砂利道、登山道などがコースとして存在する陸上競技の一種です。特に当イベントの25キロのコースでは、大地の芸術祭のアート作品でもあるまつだい『農舞台』を起点に里山の自然美に囲まれた10の集落を巡り、走り抜ける風景には農水省『つなぐ棚田遺産』に認定された美しい棚田や、時間が凝縮されたかのような日本の原風景を楽しみ事ができる内容でした。開催にあたって使われなくなっていた松代地域の古道を再整備し、休憩地点では現地独特の食文化である「ごっつぉ」を提供するなど地域文化とレースをかけ合わせた内容となっていました。

これら取り組みが評価され、当イベントはスポーツ庁が選ぶ、スポーツ文化ツーリズムアワードを受賞しました。

越後まつだい春の陣 エントリー開始 | 十日町市観光協会

(引用元:十日町市観光協会

7月

⑰鷹の祭典2023特別デザインの西鉄ラッピング電車が運行

鷹の祭典2023特別ユニフォームと西鉄電車のカラーが似ているとSNSで話題になったことを受け、ホークスと西日本鉄道が急遽コラボ。SNSで話題になってからすぐに動くことで広告効果もより見込めることからも、フットワークの軽さとスピード感はプロスポーツの広告において大変重要ですが、その代表例ともいえる事例です。

地域密着を図るプロチームと地域住民が使う電鉄系の相性は良く、プロ野球横浜DeNAベイスターズは毎年東横・みなとみらい線とコラボし、ベイスターズ専用のラッピング電車を運行させています。今後他球団のラッピング電車運行にも期待大です。

⑱Bリーグが26-27シーズンから新リーグ「Bリーグ・プレミア」構想を発表

Bリーグは26-27シーズンより、従来のB1、B2、B3による昇降格制を廃止し、原則として降格を行わないエクスパンション式に変更し、最上位に位置するリーグの名称を「Bプレミア」としてリーグの再編を行うという大幅改革「B.革新」を発表しました。

Bプレミアへの参入条件は主に3つの柱があり、

  • 売上高12億円
  • 平均入場者数4000人以上
  • 客席数5000席以上かつスイート・ラウンジを設置したアリーナの確保

を満たす計18クラブのみを、Bプレミアへの参加を認めるとしました。

観客の試合観戦価値を最大限高め、自前のアリーナを建設するスタジアム・アリーナ構想を一層進める改革となっており、従来の利益度外視型公共施設から生まれ変わる日本の観戦施設の進化における、先駆けとBリーグがなれるのか注目です。

(注)2024年2月現在条件緩和が行われ、18クラブの上限規制を撤廃、3次審査の基準、12億円/3,000人、または9億円/4,000名+アリーナ基準を充足しているクラブは無条件で参加可能とするほか、売上高と入場者数は条件を満たしていながら、アリーナ基準が整わないクラブに対し、時間的な猶予を与え、書類提出が期限までに間に合わないクラブでも最終的に条件を満たすであろうと認められたクラブには仮ライセンスを発行し、26-27シーズンへの参加を認めるとしました。

8月

⑲新庄監督が正体不明の「DASHMAN(ダッシュマン)」に興味津々

今季もDASHMANと競走】きょうのパ・リーグ【3月4日】|パ・リーグ.com|プロ野球

‘47 DASHMAN RACE(引用元:千葉ロッテ公式HP

日本ハムファイターズの新庄剛志監督が代走での獲得を本気(?)で考えるなど千葉ロッテの6回に行われるイニング間イベントに登場する謎の怪人「DASHMAN(ダッシュマン)」が注目を浴びています。当イベントは、ファン代表がダッシュ対決で「DASHMAN」に勝利すると景品を獲得するというもので2023年シーズンから開始、開始当初から、怪人ダッシュマンのスピードにSNSでは大きな話題となりました。

各種OTTサービスの発達により、プロ野球は現在ありとあらゆる環境で視聴可能です。そのため、チーム側にとって現地に人を呼ぶ難易度は以前に比べて上がっており、現地ならではの雰囲気・臨場感を作り出す必要があります。試合中はもちろんですが、イニング間のイベントでも観客に現地ならではの雰囲気を感じてもらい、話題を呼ぶことは大切であり、今後の各チームのイニング間イベントにも要注目です。

9月

⑳プロ野球2軍に来年から新たに静岡・新潟の球団が参加することが正式決定

2024年シーズンから新たに静岡を本拠地におく「ハヤテ223(ふじさん)」と新潟を本拠地におく「オイシックス新潟アルビレックス・ベースボール・クラブ」が新たに2軍の公式戦に参入することが正式決定。24年シーズンから2軍の公式戦はイースタン・リーグ8球団、ウェスタン・リーグ6球団で行われることが決まりました。かつては近鉄球団の買収問題をめぐり、選手会主導のストライキに発展するなど大騒動となった球界再編問題から約20年、新たなプロ野球の形として定着するか注目です。

今回の新球団参入で考えられるメリットとしては、静岡・新潟というこれまでプロチームが本拠地を置いたことのない地域に球団を創設することで、経済効果・地方活性化が見込めることです。現在、プロ野球の試合には毎回数万人規模の人が集まりますが、コロナ禍を経て人の動きが減った日本にとって、平日でも数万人規模の人を安定して動員できるプロ野球は希少価値の高いコンテンツといえます。人の動きは消費や購買によって地域に経済効果を生み出します。また、野球人口が減り社会人や大学での選手の受け皿が減っている中で、ドラフト漏れや他球団から戦力外通告を受けた選手の新たな活躍場所としても期待されます。

一方で、上記2球団は他12球団と異なり一軍を持たないことから、所属選手はいくら活躍しても他球団への移籍を勝ち取らない限り一軍でプレーすることはできず、年俸も低いままとなってしまいます。また、選手補強の観点からもドラフトへの参加は現状認められていないことから、他球団との戦力的なバランスをとれるかどうかも不安視されています。選手加入が不安定であり、活躍した選手は他球団に移籍してしまう環境の中でも、新球団を地元のファンが支持し、経済効果を生めるような愛される球団にするための制度・仕組みづくりなどに注目です。

㉑ヴィッセル神戸が本拠地「ノエビアスタジアム神戸」をふるさと納税活用によってリニューアル

ヴィッセル神戸は神戸市と協力し2022年に実施した、ふるさと納税を活用したクラウドファンディング「みんなのノエスタ、アップグレードプロジェクト」で集めた資金を活用し、9月に第一回活動として本拠地であるノエビアスタジアム神戸のトイレ改修を行ったと報告しました。

当プロジェクトは神戸のスポーツ&エンターテイメントの拠点である「ノエビアスタジアム神戸」と「御崎公園」をアップグレードし、”見る”人、”使う”人の満足度アップと地域活性化につなげたいというコンセプトのもと、約3か月間実施されました。結果、4439人から1億5567万円が集まり、返礼品を除いた約1億円をスタジアムのアップデートに使えることになり、アンケートを取ったところ圧倒的に数が多かったトイレの回収にまず取り組んだそうです。

実際にサポーターが資金を出してクラブを支援する形式を採用した当プロジェクト含め、自治体と協力し、ふるさと納税を利用したクラウドファンディングをスポーツに活用した例はまだ全国でも少なく、今後他クラブでも同様の事例が行われるか注目です。

㉒阪神タイガースが18年ぶり6度目となるリーグ優勝を達成

14日、阪神は巨人を4-3で破り、本拠地甲子園球場にて18年ぶり6度目となるセリーグ優勝を達成しました。18年ぶりの優勝となったことから関西地域を中心に阪神ファンの喜びは大爆発、歓喜の輪に包まれました。

今回注目したいのはリーグ優勝がもたらす経済効果です。11月に行われた優勝パレードでは2日間で大阪神戸合わせて65万人を集めたことからもわかるように、今回の優勝でもたらされる経済効果は相当大きいことが予想されます。宮本研究室の算出数値によると、今回のタイガース優勝による経済効果は約872億円に登り、タイガース前回優勝時の2005年の数値である643億円を上回りました。

プロ野球の持つ市場規模の大きさを物語る数字と言えるでしょう。

㉓Bリーグが『B.LEAGUE SCS推進チーム』の発足を発表

Bリーグは9月、「B.LEAGUE SCS推進チーム」の発足を発表。SCS推進チームとは、命を守る(Safety)、選手稼働の最大化(Condition)、パフォーマンスの向上(Strength)という理念の頭文字から成り、競技価値の向上からリーグの発展を目指す取り組みとして整形外科や脳神経外科等の専門家を体制化したものです。

スポーツエンターテイメントの大きな課題として、スポーツという競技の特性上、怪我やメンタルヘルスによる欠場が発生し、観客に届けられる価値が安定しない点があります。そこでBリーグはリーグ全体の取り組みとして選手のコンディション管理とケガ予防を目的に、整形外科、脳神経外科、感染症、アスレティックトレーナー、ストレングス&コンディショニング、スポーツセーフティ、外傷障害調査研究、食品栄養、内科、メンタル、トータルコンディショニングなど細分化した専門メンバーを引き入れた専門家集団である「B.LEAGUE SCS推進チーム」の形成に踏み切りました。また同時に国内プロリーグでは初となる所属全チームの外傷・障害データを発表し、データを可視化することでケガ予防とパフォーマンス向上に向けた取り組みを押し進めています。

これまで、そういった選手のコンディション管理については各チーム、各選手に任せられていた部分がありましたが、リーグ全体としてコンディション管理の取り組みを始めたBリーグはまさしく先駆者と言えるでしょう。スポーツビジネスの観点でも、団体が選手のコンディション管理を行うことで選手の怪我による離脱を防げるのか、選手のパフォーマンスを維持し、観客に与える価値を維持し続ける取り組みの一つとして注目です。

㉔スポーツ×ビジネスを拡張させる「SPORTS INNOVATION STUDIO オープンイノベーション」が開催

スポーツ庁がスクラムスタジオ株式会社と共同で実施する、SPORTS INNOVATION STUDIO オープンイノベーション活動の一環として都内にて採択企業とコラボレーションパートナーをはじめとするプログラム関係者が集結し「キックオフイベント」を開催しました。

SPORTS INNOVATION STUDIO オープンイノベーション活動とは、スポーツ領域に限らない、最先端のテクノロジーやサービス・プロダクトと、スポーツ協会・団体が持つ課題やアセットを掛け合わせることで新たなビジネスを創出し、スポーツ産業の拡張を目指す試みで、今年度は一般社団法人日本フットサルトップリーグ(Fリーグ)と一般社団法人日本自動車連盟(JAF)と選ばれた企業8社(それぞれ4社)が事業共創を行うことが決定しました。

スポーツ業界はその市場規模の大きさゆえ抱える課題やアセットのスケールも大きく、企業側は専門的な技術力が問われます。その分、成功した際のリターンも大きく、それらスポーツ業界と結びつくきっかけがなかった企業側と技術力を欲するスポーツ業界側双方のニーズが合致した企画と言えるでしょう。今後これら共創によるタイアップ事業が成功すれば、ますます一般企業とスポーツが結びつき新たなビジネスチャンスを生むことになると考えられ、当プログラムの発展に要注目です。

10月

㉕「スポーツ×メダバース」NTTが取り組む臨場感満載の空間

日本電信電話(NTT)は宇都宮市、ジャパンカップサイクルロードレース協会と協力し、「ジャパンカップサイクルロードレース2023」とのタイアップ企画を実施。メタバース空間にて選手と同様の走行体験ができるサービスの実証実験を行い、成果を11月14日~17日に開催される「NTT R&D フォーラム― IOWN ACCELERATION」にて公開することを発表しました。

メタバース空間では文字通り3次元空間にて、リアルな映像、音響、触覚などの新たな体験を提供することでよりリアルに近い感覚を提供することができます。今回のNTTの取り組み以外でも、福岡ソフトバンクホークスはメタバース上に球場を再現し、ユニフォームを着たアバターの姿で、観戦席から飲食店ブース、普段は入ることの出来ない選手のロッカールーム名で、球場内の様々な施設を巡ることができるサービスを提供するなど「スポーツ×メタバース」の取り組みは今後ますます増えていくと思われます。

㉖ニューカッスルMFサンドロ・トナーリが賭博違反で10ヶ月の出場停止処分

26日、イタリアサッカー連盟はプレミアリーグニューカッスルに所属するイタリア代表ミッドフィールダーのサンドロ・トナーリに計10ヶ月の出場停止処分を課したことを発表しました。トナーリはサッカーイベントへの賭博を禁止する項目に違反したほか、自身の出場する試合にも賭博行為をしていたことを認めています。この事件はスポーツベッティングが合法化し、一般的になっている欧州ならではの事件ですが、日本もスポーツベッティング解禁の議論は行われており、全く関係ない話とは言えないでしょう。

スポーツベッティングとは、名前の通り、スポーツの試合を対象とした賭博行為を指し、ギャンブル大国であるイギリスを中心に欧州では早くに合法化、アメリカでも2018年を機に合法化の流れが生まれています。スポーツベッティングの市場規模はものすごい勢いで拡大し、毎年10%を超える成長を見せていますが、日本では未だに非合法となっています。

スポーツベッティング解禁によるメリットとしては、課税による税収の大きな増加が見込めまることです。実際、サイバーエージェントの調査によると、日本がスポーツベッティングを解禁した際にはその市場規模は7兆円にも登るとされます。しかしそれでもなお解禁に踏み切らないことからわかるように、デメリットも数多く存在します。まず、ギャンブル中毒問題です。スポーツベッティングには競馬や競輪など公営ギャンブルの上回る依存性があると言われており、すでにパチスロや競馬でギャンブル依存症患者を多く抱える日本は慎重になるでしょう。

また、競技側にもデメリットがあります。特に日本では、ギャンブルに対するマイナスイメージは大きく、従来のスポーツが持つ爽やかなイメージが賭博解禁により薄れることで、イメージ低下を恐れた企業がスポンサーから撤退するおそれがあります。さらに、かつて球界を震撼させた「黒い霧」事件や、今回のトナーリ選手の事件のように、選手が賭博行為に関わることで意図的に無気力プレーをする八百長問題が発生するリスクはより大きくなるでしょう。真剣勝負を謳うスポーツにとって、一度の八百長事件発生によるマイナスイメージはかなりの損失だと言えます。

当事件では、実際に現役選手が自身の出場する試合でも賭博行為を行っていたことから現地でも大きな話題になっていますが、 様々な課題を乗り越え、日本のスポーツベッティング解禁は果たして行われるのか注目です。

11月

㉗RIZINがウエハースとコラボ、選手がファイターカードに

格闘技イベント「RIZIN」の32人の選手がバンダイの名物お菓子、ウエハースの新商品として登場することが決定し、話題を呼びました。全32選手のうち、朝倉未来、朝倉海、平本蓮、萩原京平の4選手がキラカードとして搭載されます。各プロスポーツチームの所属選手でも同様の企画は行いやすく、コンプリートを目指す女性ファンなどによる収益も期待でき、スポーツとの親和性が高そうな選手のオリジナルカード化は今後他スポーツでも同様企画に期待です。

RIZINウエハース_0

(引用元:バンダイ公式HP

㉘「あの夏を取り戻せ」プロジェクトが甲子園で開催

2020年にコロナの影響で中止となった夏の甲子園を復活させようと企画された「あの夏を取り戻せ」プロジェクトが11/29から3年の時を超えて甲子園で開催、全国から42チーム45校から、当時の高校球児700名が甲子園の地に集結しました。

当プロジェクトは当時高校3年生だった武蔵野大3年の大武優斗さん(城西OB)が発起人となり、当時甲子園の地に立てなかった高校生を対象に甲子園の地でプレーをする機会を提供しようと企画、資金調達のために行われたクラウドファンディングは開始3日で500万を超えるなど大きな注目を集めました。

クラウドファンディングとは、群衆を意味するクラウドと資金調達を意味するファンディングを掛け合わせた造語で、インターネットを通じて、不特定多数の人が他の人々、団体、プロジェクトに資金援助を行うことを指します。特にコロナ禍ではクラウドファンディングを通じて支援を募るスポーツ関係のイベントは多く存在しました。上記プロジェクトのような、学生主導のイベントにおいては特に資金調達は大きな課題ですが、クラウドファンディングははその解決につながる手法であり、今後のクラウドファンディングとスポーツビジネスの関係にも注目です。

12月

㉙Jリーグが秋春制への移行を正式決定

Jリーグは理事会にて、26-27シーズンからリーグ戦を秋からの開催とする「秋春制」に移行することを正式に決定しました。Jリーグはこれまで2月にシーズンをスタートし、12月頃にシーズンを終える日程でリーグ戦、国内カップを行ってきました。しかし、海外主要リーグは秋にシーズンを始め春に終わる秋冬制を採用していることや、アジアCLも秋スタートに日程変更されたことを受けて、数年前から秋冬制への移行を本格検討してきました。

メリットとして挙げられるのは、

  • 猛暑である夏に試合を行わずに済むこと
  • 欧州リーグと日程が同じになることで、夏移籍、冬移籍での選手の移籍が活発化する
  • ACL出場クラブの負担減

などが挙げられます。一方でデメリットも存在します。

  • 東北・北海道など降雪地帯では冬のリーグ戦開催が難しい→過密日程への懸念
  • 日本は年度制(4月始まり3月終わり)を採用していることから、各施設の契約交渉が複雑に

これらのポイントを26-27シーズンまでに解消し、夏場を避けることによる観客数増加や、海外への市場拡大といったビジネス的メリットにつなげられるか注目です。

㉚RIZINが新設された「Shibuya Sakura Stage」で大晦日追加カード会見

大晦日に開催される「RIZIN45」の追加対戦カード発表記者会見が、東京・渋谷の「Shibuya Sakura Stage」にて公開形式で実施されました。会場には目玉選手である平本蓮のファンを中心に多くの若者が集まり、選手たちの一挙手一投足に会場に訪れたファンは盛り上がりを見せました。

「Shibuya Sakura Stage」は2023年11月に竣工され、24年夏に全面開業予定で、多くのIT・エンターテインメント系のベンチャー企業が入居予定の、渋谷駅周辺の再開発群では最大級の規模を誇る大規模複合施設です。若者が集まる街、渋谷の玄関口となる建物であり、スポーツ含むエンターテインメントの発表・告知にも適した立地であり、今後のスポーツ業界との関連性にも要注目でしょう。

平本蓮vs.YA-MAN、久保vs.安保がMMAで対戦!計4カードを発表!RIZIN.45 追加対戦カード発表記者会見 (1/2) - RIZIN  FIGHTING FEDERATION オフィシャルサイト

当日の記者会見の様子(引用元:RIZIN公式HP

まとめ

以上2023年のスポーツビジネス事例を30個紹介しました。現在進行形で発展しているスポーツ業界では毎日のように、「スポーツ×〇〇」での価値創造が進んでいます。

そんなスポーツ業界に興味を持った方やすでに入りたい!と考える方はぜひ当サイトのコラムをご覧ください。

SIUに無料会員登録する

無料会員登録していただいた学生の皆さまへは会員限定のお得な情報を配信いたします。