スポーツビジネスとは~海外と日本の違い~

スポーツビジネスとは~海外と日本の違い~

投稿日:2024年3月25日 更新日:2024年3月25日

コラム

皆さんはスポーツビジネスに対してどのような印象を抱いているでしょうか。

皆さんの身近にもスポーツメーカーやプロスポーツなど、たくさんのスポーツビジネスの一要素が存在します。

本コラムでは、それらのスポーツビジネス全体としての海外と日本での違いについて説明します。

なお、根本的な、スポーツビジネスの定義や具体例につきましては、以下コラムをご参照ください。

【業種ごとに解説】スポーツビジネスの具体例

スポーツビジネスの規模

まず大幅に異なるものは、スポーツビジネスの規模であると言えるでしょう。

アメリカや中国と比較すると、日本のスポーツビジネスの経営規模は1/2程度であり、海外と比較するとまだまだ小規模であると言えるでしょう。

この背景には、海外のスポーツにおける放映権の高騰が挙げられます。

海外ではスポーツ一試合一試合の規模が、スポンサーの増加等によって拡大しており、放映権が高騰しています。

日本では、DAZNやHuluなどによってスポーツの映像配信は行われているが、到底海外の規模には及んでいません。

スポーツビジネスの特徴の違い

以下では、アメリカと日本におけるスポーツビジネスの特徴の違いについて説明します。

アメリカでは、リーグやチームなどが企業を買収するなどして、経営を自身の中で完結させようとしており、つまりはクラブやチームが各々で規模を拡大していると言えるでしょう。

一方日本では、他の企業に業務を委託するなどして、スポーツとは関係性の薄かった一般企業を巻き込んで、スポーツビジネス全体としての規模を拡大させるモデルを作り上げています。

このように、リーグやチームが主体となり、各々が大きな規模の組織をもつのか、市場全体を巻き込んで全体として成長を遂げているのかが二国間での特徴の大きな違いと言えるでしょう。

アマチュアスポーツ

また、この二国間ではアマチュアスポーツに対する力の入れよう、そして総収益も大幅に異なります。

アメリカのアマチュアスポーツ(大学野球など)の経済規模は日本の8倍ほどであり、プロスポーツリーグであるNPBと比較しても大幅に上回っています。

そして、アマチュアスポーツ、中でも学生スポーツの開催形態も大きく異なります。

アメリカではNCAA(全米大学体育協会)が中心となってスポーツの大会を運営しており、その協会が中心となり、収益を管理し、均等に加盟校へと還元しています。

一方日本でも、UNIVAS(一般社団法人 大学スポーツ協会)と呼ばれる団体が設立されてはいますが、箱根駅伝や大学野球、ラグビーなどの大学スポーツの顔とされるこれらの大会は、各競技団体によって運営が行われており、協会への収益源とはなっていません。

つまり、競技ごとに人気度や収入も異なり、バランスの取れた大学スポーツの運営が行われている状態ではないと言えるでしょう。

さらに最近アメリカでは、ユーススポーツ(高校生以下を対象にしたスポーツ)のビジネス化が大学スポーツを上回る勢いで進んでおり、市場規模が日本円で一兆円を超えているとの話もあります。スポーツビジネスの先進国であるアメリカでは、既に大学スポーツに限らず高校スポーツまでもが、スポーツ市場のうち大きな割合を占めるほどに成長しています。

しかし、この現状には多くの社会的モラルに関する懸念点も見受けられます。

このまま大学から高校、高校から中学と、スポーツビジネス対象の低年齢化が進んでいくと、やがては小学生ほどの年齢の子供が数千万、数億ほどを稼ぐ日も遠くはないとされています。そのようになってくると、ジュニアアスリートの教育方針にも、良くも悪くも大きな影響がでることは間違いないでしょう。

今後、日本も海外の背中を追って、同様のスポーツビジネスの進化を遂げるようであれば、先行して浮き彫りになっている問題を回避しながら、より良い方向と進むことが求められるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか。

本コラムでは、日本と海外、主にアメリカでスポーツビジネスの在り方がどのように異なるのか説明しました。

海外でスポーツビジネスがこれだけ広がりを見せているのを目にすると、日本国内でもスポーツビジネス市場がより活性化され、海外に迫る日も間もないのではないでしょうか。アメリカのような幅広いスポーツの楽しみ方が広がると考えると、今後も期待が膨らみます。

本サイトでは、他にもスポーツ関連のコラムやインターンシップの募集要項を記載しております。

興味のある方は是非ご覧ください。

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